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役に立つ本を読む 2.思考は現実化する 成功に必要なもの解き明かし、それを身に付けるテクニック、堅くない読みやすさもあり [役に立つ本を読む]

キンドルで電子書籍を読むようになり、最初に手にしたのが、『思考は現実化する』という本。内容は、様々な人が成功した背景に、何があるのかを解き明かし、成功に必要なものをいかに身に付けるかというもの。

成功というと、曖昧で大雑把な印象もあり、人それぞれで目指すものも違うため、掴み難いものだが。人が手にした成功のカタチは様々でも、それに至る流れ、いかにしてそれを手にしたかという過程には、共通するポイントがあり、そこから、成功に必要なものを導き出すのだが。

そこには、考え方もあれば、こういう環境など、話の幅が広く。しかも、ただ、こういうものと語っているだけではなく、こうなるために、何をすればいいかも書かれており、目的に対して、思考をポジティブにするなど実践的なところもある。

著者は、ナポレオン・ヒルという米国の作家なのだが、鉄鋼王と呼ばれた アンドリュー・カーネギーに依頼され、20年間、500名以上の成功者を研究し、成功哲学を体系化した人。しかも、巨万の富を持つ アンドリュー・カーネギーが、無償でやらせている。

普通、報酬が無い仕事というのは、無茶な話なのだが。アンドリュー・カーネギーが、口添えすることで、どんな有名な成功者へもインタービューすることができ、そこで得た情報は、お金には変えられない価値もあり。それを活かせば、莫大な富は築けるだろうからという話。

そのため、様々な分野で成功した人から話を集めているだけに、話の幅が広く、バラエティに富んでいるため、マンネリ感がない。著者の生まれ持った ユーモアもあり、社会的なタブーのようなものにも、あまり囚われず、自由に書いているとこも楽しめる。

ノウハウ本では、学者が書いたようなものでは、その分野に精通しているため、話の広がりがなく。重要な話なのだろうが、読み手としては、同じ事を繰り返しているように感じるものも多いのだが。この本は、ネタが尽きない感じもあり、いくつかの本が、バラバラで取り上げそうな内容をまとめて書いているような、そんな印象もある。

今どきの本との違いは、著者は、1883年10月26日に生まれ、1970年11月8日には亡くなっており、昔に書かれたもの。それだけに、有名な トーマス・エジソンなど歴史上の人物も、過去のものではなく、生きていた 現在として、書かれている。当時のアメリカでは、当たり前の話も、今では違うところもあり、そこに、時代も感じられる。

ただ、人の成功は、時代で大きく変わる訳ではなく、基本的な部分は同じなため、読んでみるとためになる。逆に、昔の世界が、垣間見えるところに、面白さがあるのかもしれない。

この本は、過去の成功者から語るというものではなく、著者が生きていた時代に、インタビューしたことが元になっており、歴史に学ぶというような本の堅苦しさがなく、歴史上の人物も身近に感じられるところもある。

さらに、世界的に有名な人も、全く聞いたことがない人、そして、著者本人の話まで、どれも、区別したり、特別視することなく、同じ様に扱っているところに好感が持てる。成功というのは、人それぞれでカタチが違うのだから、分け隔てなくという感じだろうか。

成功するには、本人の考え方、物事に対する姿勢もあり、環境としては、自分に対して、どんな人がプラスになるかもあり。仕事をしている人にとっては、なるほどと感じる話が多い。

成功したい人、仕事で結果を出し、上手くやりたい人には、読む価値はありそうだ。ただ、本の中に書かれているエピソードでは、無茶をやり、それが、最後に評価されてという話が多いのだが、これは、一か八かの話でもあり、上手く行かなければ、評価は期待できないということも、考慮した方がいいかもしれない。成功者の話は、成功したパターンの話で、影には、そうではないものも、必ずある。

この本で、繰り返し強調しているところに、例え、失敗したと感じることでも、そこから成功につながるカギが必ずあるというような話もしている。これは、失敗したからこそ、できることもあるというもので、ことわざの『失敗は成功のもと』ということだが。

結局、どんなことも、それを上手く活かすことができるかどうかが重要で、いい経験も悪い経験も、やり方次第で役に立つ。これだと、世の中には、どうにもならないような ムダというのは、全く無いという話になる。





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