SSブログ

思うところも多い 映画・ドラマ・バラエティ 45.改めて観ると自由奔放な姿が面白く 男はつらいよ [印象に残る 映画・ドラマ・バラエティ]

渥美清 主演の映画『男はつらいよ』と『続・男はつらいよ』を観たのだが、最初は、どうかなと思いつつ、人情喜劇で定番の流れもあり、面白さもあり。人間味が溢れつつ、意外な展開で読めないところもあり、思わず観てしまうような 魅力もある。

どちらも、1969年の映画なため、40年以上も前のもので。映像自体は、デジタルリマスターで綺麗なのだが、昭和を感じさせるところも多く、趣きがある。同じ時期に、高倉健 主演の『網走番外地』もあり、これと見比べると、ヤクザ感が全く違うため、より面白い。

物語は、家を飛び出した主人公が、20年後に帰ってくるところから始まり、妹と再会するのだが、二人のキャラが全く違う。テキ屋稼業で全国を渡り歩く主人公は、口も達者で、いい加減、ガラも悪く、お調子者。一方、妹は、叔父夫婦に育てられ、街でも社内でも人気の美人で、ヒロイン的な存在。

そんな二人だけに、騒動が次々と起こり。主人公が、評判のいい妹をかえりみず、周りを巻き込んで、自分勝手に大暴れ。まとまりかけた話も、全てひっくり返すような、そんな大迷惑な感じなのだが、事あるごとに、家を飛び出し、この感じも凄く。

家を出ても、旅先で近所の人と出会うなど、ちょっとした切っ掛けで、すぐ、ふらっと戻ってくるところに軽さもあり。それでいて、帰りたくて帰ってきた訳ではないと言いつつ、まんざらでもない微妙な雰囲気。この感じが、憎めない キャラが感じられるところでもある。

定番なのが、主人公が好きになる女性が現れ、急にスイッチが入ったように、その人のために奔走し始め、頼りがいがある男になるのだが。最後は、その女性の婚約者など、すでに決まった相手が登場し、ガッカリとなる。このとき、叔父夫婦や妹などが集まり、噂話をするのだが、気づくと意気消沈した本人がおり、コントのような シーンになる。

下町が舞台でもあり、どこか、のんびりした物語じゃないかと思われそうだが、そうではなく。主人公が、思い立ったらすぐ行動するタイプでもあり、展開も早く、たたみかけるように、次々と何かが起こる 印象もあり。

子供の頃、家族旅行でフェリーに乗った際、『男はつらいよ』を観た記憶があり、そのときは、何が面白か分からなかったのだが。改めて観ると、主人公の自由奔放な姿は、社会に縛られている人からすれば、憧れにもなり、観る人を勇気づけていたのかもしれない。

『男はつらいよ』という言葉も、映画を観る前と後では、印象が違うところもある。


 


nice!(214) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 214