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思うところも多い 映画・ドラマ・バラエティ 55.暗号解読に奮闘しつつ、怪しげなところもあり イミテーション・ゲーム [印象に残る 映画・ドラマ・バラエティ]

2014年に公開された映画『イミテーション・ゲーム』を観たのだが、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが用いた暗号 エニグマを解読した イギリスの天才数学者 アラン・チューリングの物語。暗号解読というと、地味な印象もあるのだが、謎解きもあり、意外な展開も多く、飽きずに楽しめた。

変人だったからこそ、他とは違った才能があり、偉業を成し遂げたとなるのだが。非常に複雑で、解読不可能と見られていた 暗号を解読したことで、敵の行動が、手に取るように分かり、それで、何の問題もなく、すべてが上手く行くとならないのも興味深く。

解読できても、それが敵に悟られれば、暗号の仕組み自体が変えられ、暗号解読もムダになり。そこで、解読できたことを敵に気づかれないよう、あえて、ある程度の犠牲を払いながら、戦争を勝利に導くところに、非情さもある。

これを判断する立場だったのかという点も、気になるところではあるのだが。攻撃されるのを知りながら、見殺しにしたとも言えるため、人道的に厳しい面もある。ただ、戦時下では、こういうこともある話なのかもしれない。

実在した人物でもあり、エニグマの解読を成功させたことで、戦争の終結を早め、さらに、コンピュータの基礎も作り出しているのだが。それらが、高く評価されるのは、死後、何年も経ってからで、報われない人生という印象がある。

当時、イギリスでは、違法だった 同性愛者でもあリ、晩年、逮捕され、有罪に。投獄は避けられたものの、性欲を抑えるためとして、女性ホルモンの注射を受け、2年後、自殺している。

2009年には、同性愛で告発されたことへの謝罪を求める署名活動があり、告発については、イギリスの首相が正式に謝罪。2011年、同性愛での罪を免罪し、名誉回復の署名活動もあったのだが、これについては、当時の法律で有罪なため、法務大臣が拒否。その後、2013年には、エリザベス女王から恩赦がある。このことからも、社会的な関心の高さが伺える。

映画としても、危機的な状況での謎解きだけに、緊迫した雰囲気があり、人間模様や様々な出来事も起こるなど、面白さがあるのだが。天才と狂人は、紙一重なのも、分かるような物語。





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