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思うところも多い 映画・ドラマ・バラエティ 81.怪しげな語りに雰囲気があり、大人も楽しめるSFドラマ ウルトラQ [印象に残る 映画・ドラマ・バラエティ]

1966年に放送されていた特撮SFドラマ『ウルトラQ』を観たのだが。奇妙な出来事から始まり、ホラーのような怖さに雰囲気もありつつ、後を引かない感じもあるため、気軽に楽しめる良さがある。

『ウルトラQ』は、円谷プロの空想特撮シリーズ第1弾、第2弾に『ウルトラマン』があり。これを観る前に、怪獣が出てくる話と聞いていたいたため、それを倒す ウルトラマンが出てこないと物語が終わらないんじゃないだろうかと気になっていた。

実際、観始めると、ウルトラマンが登場しない ウルトラQの方が、奇怪な出来事への解決法に様々なパターンがあり、怪獣を倒せることもあれば、謎めいたまま終わることもあり、どうなるか分からないところに、大人な感じがある。

1話完結の物語なのだが、登場人物が生き生きとしており、展開に見応えもあるのだが。子供向けとは思えない内容で、様々な現象に、それなりの理由があるところにリアルさもあり。

物語と最初と最後に入る 怪しげな語りも意味深で、BGMも不気味で薄気味悪く。そこに、怪談話やお化け屋敷と同じ様な、人を惹きつける魅力があるのかもしれない。

さらに、昔の作品だけに、映像がカラーではなく、白黒なのだが。これが、逆に、実写と特撮の違いが分かり難くなり、全てが実写に見えるような、そんな感覚にもなる。

全体としては、不気味な雰囲気が漂っているのだが、登場人物は、逆に陽気だったり、果敢に挑む姿もあるため、暗くなり過ぎない良さもあり。巨大な怪獣が登場することで、物語のスケールも大きく感じられ、これは、特撮ならではとも言えそうだ。

ウルトラマンでは、怪獣が現れ、それを倒すところに分かりやすさがあり、観る側を期待させるのだが。ウルトラQでは、ウルトラマンという決め手がないため、結末がぼやけたようになりやすく、こういう出来事が実際に起こるかもしれないと締めくくることもある。

敵を倒すヒーローもおらず、憧れの対象もないため、子供が観たら、面白くないんじゃないだろうかと思うのだが、そんなことも無かったようで。当時、大半の放送回で、視聴率が30%台というから、人気の高さが伺える。

ウルトラQには、シリーズ45周年に、構想18年、製作に2年以上かかったというカラー版があり、『総天然色ウルトラQ』もある。カラーになると、また違った良さがあるのかもしれない。


 


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