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同僚の相談 Talk Fusion トークフュージョン 儲け話を冷静に考えると 1.ビデオ通話、ビデオカンファレンスなら、スカイプが安い [トークフュージョンの気になる話]

職場の同僚が、友人から 『Talk Fusion トークフュージョン』というものを紹介されたという。これについて、どうだろうと相談され、勧誘を促す動画を視聴し、内容を詳しく調べたのだが、ビジネスとして、ところどころに妙なところがいくつもあり、無理が多く驚いた。

このトークフュージョンというのは、簡単に説明すると、ビデオメールができたり、複数で相手の動画を観ながらコミュニケーション、いわゆる、ビデオカンファレンス(ビデオ会議)ができたり、ビデオ通話できたりするというもの。初回 250ドルまたは750ドル、月々35ドルを支払えば、それが利用できるという話。

勧誘動画では、トークフュージョンについてよりも、それを販売することで、あなたも儲かるという点に力を入れており、一人登録させるといくらとか、登録させた人が誰かを勧誘すると自分にもお金が入るとか、いわゆる 『ねずみ講』ヤ『マルチ商法』を感じさせる仕組み。

トークフュージョンは、世界初など独自の技術で、ビデオメールなどができるように説明しているのだが、仕組みとしては独自のモノがあるのかもしれないが、ビデオメールなどはずいぶん昔からあった話。

ビデオメールについては、一番簡単なのは、ウェブカメラ(2000円弱ぐらい)などで動画を撮影し、それをメールに添付すればよく、これは、今ほど送信できるファイルは大きくなかったが、ずいぶん前からできた。ただ、これだと、受信した側が、動画ファイルをダウンロードすることになり、メールがすぐに開けず、貰った方は、結構、迷惑。

メールに埋め込むカタチがいいなら、メールを受信するソフトにもよるのだが、宣伝などなら、YouTubeなどに動画をアップロードし、それを宣伝文句の間にでも差し込んで、HTML形式でメールを送れば済む。これだと、ダウンロードしないため、メールはすぐに開くことができ、比較的簡単。

これにも、問題がないわけではなく、HTML形式のメールを開けるようにすると、簡単にコンピューターウィルスに感染するため、大半のユーザーは、文字のみのテキスト形式でしかメールは開けないようにしたり、アンチウィルスソフトがブロックしたりしている。

ビデオメールは、動画ごと送信でも、埋め込みでも、昔からやる気になればやれたが、貰う方がそれを求めていないというか、そんな印象がある。

動画で1対1で会話する ビデオ通信、昔風に言うならテレビ電話については、私が学生の頃、10年ほど前には、ウェブカメラを使い、海外の友人とビデオ通話をよくしていた。もちろん、インターネット経由なため、特別にそれをしたから料金が発生するというものではなく、無料。

ネットミーティングというアプリを使っていたのだが、これは、Windows95にはすでに含まれており、パソコンの『アクセサリ』に入っている。Windows Vista以降は、最新のOSに合わせて改良するほど利用者がいなかったのか、その価値がなくなったのか、含まれなくなっている。

このネットミーティング、昔からある割によく出来ており、相手の顔を見ながら会話できるが、それだけではなく、二人でお絵かきできたり、ちょっとしたファイルなら送信もできた。これをするためには、ウェブカメラ、マイク、ヘッドフォンがあればよく、今なら、全部そろえても4千円ぐらいだろうか。

今どきのパソコンで同じことをするなら、Skype スカイプじゃないだろうか。スカイプも、個人で使うレベルなら、無料で使える。ネットミーティングと同じようなもので、ビデオ通話も、もちろん無料。ネット経由なため、携帯電話のビデオ通話のように使うたびにお金がかかるというものでもない。

このスカイプには、月額500円ほどを払えば、プレミアムアカウントになり、ビデオカンファレンスもできるようになる。複数の人と同時にビデオ通話でき、最大で10人ほど。

結論から言うと、トークフュージョンが語る、将来的にはビデオ通話など動画によるコミュニケーションが当たり前になり、その先駆けが.....という話が、ズレているという印象がある。

今では当たり前になっている Youtubeなどの動画配信サイト、スカイプなどのアプリケーションを使えば、すでに格安で実現できることばかりで、個人的には、新鮮さがないというか、斬新さが感じられない。

これで、最初に250ドルか750ドルを支払い、月額35ドルを払い続けるというのは、どうみても割に合わない。ビジュアル的に、非常に優れていると感じる人がいれば、評価は違うかもしれないが。

勧誘動画を観ても分かるが、トークフュージョンの説明はあってないようなもので、それに比べ、報酬システムの話が長く、どちらに力を入れているかが分かる。

トークフュージョンの話自体、日本へは昨年頃からのようで、検索しても、現在は、宣伝ばかりという状況。賛否は、今後、いろいろと出てくるのかもしれない。

話が長くなってしまったため、複雑な報酬(コミッション)の気になるところについては、次回。


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同僚の相談 Talk Fusion トークフュージョン 儲け話を冷静に考えると 2.報酬・コミッションが複雑な割に.... [トークフュージョンの気になる話]

私が観たトークフュージョン勧誘動画の説明によると、最初の登録に、250ドル、または750ドルを払い、その他、月々35ドルがかかるとある。なぜ、250ドルと750ドルの2つあるのかというと、それにより、受け取る報酬の限界が違う。

登録費用が250ドルの場合、発生した報酬を週に受け取る上限が8万円まで、750ドルだと4000万円までという条件があり、その違い。大儲できるんだから、高い750ドルの方を選ばないと、せっかく入るはずの報酬が貰えず、損のするというニュアンスで、高い方で契約させようというのが、感じられた。

もちろん、高い方 750ドルで契約させれば、報酬は60ドル、250ドルでは25ドルという。これが、ファーストスタートボーナスというもので、直接販売したことで得る報酬なのだが、トークフュージョンの特徴として、報酬のタイプが複数あり、複雑なところがある。これをざっと、見てみよう。

チームコミッションは、自分が契約させた二人(両サイド)に250ドル売れると25ドル、750ドルできれば60ドル。片方の売上げが伸びても、もう片方が伸びるまで保留されるということになる。

つまり、報酬が両サイドに同じように発生しない限り、報酬は得られないという仕組み。これが、自分を親と考えると、子が孫を増やし、そのアガリが、親に入るという、いわゆる、ネズミな仕組みだが、さすがに、その勧誘動画では、『親』、『子』などという、それを連想させる言葉は使っていなかった。

この仕組みは、客観的に考えても、報酬を得難いやり方に見える。両サイドが、同じようにならない限り、得られる報酬をプールしているのだから。本来なら、子、孫からの報酬は、すぐに報酬として払うのがよくあるパターンだが、そうなっていない。

レゼデュアルインカムは、月々振り込まれる報酬のことで、左右に5人ずつ登録すると、月々25ドルが振り込まれる。ブロンズメーカーボーナスは、自分が直接紹介した人が、登録30日以内に二人紹介し登録すると、20ドルのボーナスがあり、メガマッチボーナスは、自分が直接紹介した人のコミッションの10%が貰えるというもの。

契約させた数に対してのランク付けがあり、契約させた数でランクが上がり、最初が、ブロンズ(2人獲得)、シルバー(10人)、ゴールド(20人)、1スター、2スター、3スター、ダイヤモンド、ダブルダイヤモンド、トリプルダイヤモンド、ダイヤモンドエリート、ブルーダイヤモンド、最後が、グランドブルーダイヤモンド(2000人)など。

この他、4週連続で3スターになると、レンタル費用なのか、会社保有なのか、ベンツに乗ることができるが、ベンツが貰える訳ではない。いわゆる、レンタカー的なもので、ベンツに乗りたくなければ、レンタル費用が貰えるともある。

莫大な利益を上げているという一方で、レンタカーでベンツというのは、温度差があり、せこい印象がある。ベンツという車に、憧れる人が多いと思っているのかもしれない。

発生した報酬は、ドル建てになっており、契約するとデビッドカードが届き、それを使い、ATMなどから引き落とすというやり方になっている。

これで、話が終わりかというとそうではなく、ここまでの話で、儲かりそうだ思わせ、最後に、気になるポイントが出てくる。それが、72時間以内に、対になる2人の契約をしなければならないということ。72時間、つまり、3日間以内に、2人。

その勧誘動画では、2人勧誘しないとダメだから、とにかく、関心がない人に時間を掛けずに、次々と勧誘するよう説明するだけで、では、1人契約でき、3日以内に誰も契約できない場合、どうなるかということは語られていない。

72時間以内は、米国のクーリングオフの期間にあたる。おそらく、契約先が、米国のトークフュージョン社になり、米国内のクーリングオフが適用されるのだろう。

ちなみに、日本では、訪問販売・キャッチセールス・電話勧誘販売・英会話などの塾や教室・クレジット契約・結婚相手紹介サービス・ゴルフ会員権契約・冠婚葬祭互助会契約などは8日、投資顧問契約は10日、預託取引は14日間、マルチ商法・内職商法は20日間以内に契約を解除できるという権利があり、法的に解約できる。

トークフュージョンの72時間以内に、契約者を募るというのは、この話と同時に、契約が完了すると3分以内に報酬が振り込まれるという話もしており、ドンドン儲けてもらうための仕組みというが、違った側面もありそうだ。

契約した人に、72時間以内に新たな契約者を探すよう、つまり、金儲けに気を向かせることで時間を稼ぎ、クーリングオフされないように仕向けているようにも見える。

報酬体系が複雑で、注意深く聴かない限り、漠然と儲かる話という印象になる方が多いかもしれないが、よくよく見ると、72時間という時間の制限、二人ずつじゃないとという条件もあり、かなり報酬が得られにくい仕組みにもなっていることが分かる。

しかも、成功するかどうかは、トークフュージョンが非常に優れ、爆発的に普及するというのが前提だが、この分野は流れが速く、新たな技術やトレンドが生まれれば、一気に流れが変わる。

個人的には、ビデオ通信やビデオカンファレンスなら Skype スカイプで十分可能で、ビデオ通信だけなら無料、ビデオカンファレンスをするためでも、月額わずか500円ほどのプレミアムアカウントで使用でき、初回費用もない。ビデオメールについても、基本的にメールは文字のみのテキスト形式が好まれ、html形式はコンピューターウィルスに感染しやすく好まれない。コスト面を考えると、スカイプが優れている。

米国で、どれだけ普及しているとか、例え、株が上場していたにしても、大きな看板を掲げつつ怪しい企業はいくらでもある。例えば、大手企業が入る巨大なビルの中に、海外向けにアダルト動画を配信する企業があったり、有名人が犯罪を犯しても、何億も出してやり手の弁護士を雇えば、無罪になったりもする。

単純に、米国企業だから、ちゃんとした企業と考えるのは、やめた方がいい。米国では、ベンチャー企業が多いが、そういう企業が多いということは、問題があるものも多いということになる。

ちなみに、ネズミ講(こう)にも、様々なタイプがあり、違法性があるもの 無限連鎖講となれば、開設・運営した場合、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、無限連鎖講に加入することを勧誘した場合でも、20万円以下の罰金となることもあるため、そこら辺も問題がある。

ということで、同僚には、これらを説明したところ、全然、割に合わず、まともなものでもないという結論になり、やらないことに。

これだけ、複雑な報酬体系を作り、管理する仕組みを作るなら、もっと、アプリの開発に力を入れるべきじゃないだろうか。


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